ウェビナー(Webinar)とは?ツールの選び方・開催方法やメリット・デメリットを解説
インターネット環境がインフラとして整い始めているいま、これまでにはなかったさまざまなサービスが登場しています。そして2021年から2022年にかけては、生活やビジネスのシーンで新しいスタイルが生まれました
今回ご紹介するウェビナーとは、欧米では一般的となっているマーケティングツールです。米国では6割以上の企業が導入しています。
ウェビナーは距離や時間、場所の壁を越えて人々をオンラインで繋げ、新しいビジネススタイルを可能にしました。日本でも今では一般的となった、インターネットを用いた情報の発信と収集の新たな手段として『ネクプロ』や『zoom』などを中心に、近年大いに注目されています。
本記事では「ウェビナーとは何か?」という基本的な情報を整理し、メリット・デメリットについても徹底解説します。ぜひ参考にしてください。
株式会社ネクプロでは、10年以上に渡るウェビナー開催の実績から、初めての方でもすぐに取り組める「ウェビナーマーケティング・ウェビナー開催の基本」を以下の資料で確認できます。
ウェビナーとは?基本的な概念を確認
ここでは、ウェビナー(webinar)とはどのようなものかとウェビナー誕生の背景について解説します。
ウェビナーとは
ウェビナーとは、ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を組み合わせた言葉(webinar)で、動画を使ってセミナーなどをオンライン上で実施・配信することを意味します。
従来のセミナーは、会場を借りて参加者に足を運んでもらうのが一般的でしたが、ウェビナーはインターネットを介することによって、開催者も参加者もどこにいてもセミナーに参加することを可能にしました。
近年ではウェビナーはセミナーのみならず企業の会社説明会、製品紹介、会議など色々な場面で用いられるようになりました。
ウェビナーの誕生
ウェビナーとは、もともとアメリカで誕生したオンラインのコミュニケーションツールです。アメリカは国土が広いため、1社訪問するために数日間を要することもあり、移動のための時間や交通費・宿泊費といったコストがかさむのが企業活動における1つの課題でした。
このような地理的な問題を解決するために、従来はアメリカ各地に販売代理店を置いたり、営業代行サービスを利用したりしながら地方のマーケットをカバーする方法をとるのが一般的でした。
しかし、販売代理店を設置・運営するコストや営業代行サービスに掛かるコストが発生することや、本社のメッセージが顧客にうまく伝わらないといった問題がありました。そこで本社の営業部隊と遠方の顧客を直接つなげる手法として、インターネットを使ったウェビナーが誕生しました。
パソコンとインターネットの普及に伴ってウェビナーを利用する環境が整い、高速インターネット網が整備されたことがウェビナーの普及を後押しとなり、今ではアメリカの6割以上の企業がズームをはじめとするウェビナーを導入しています。
ウェビナーを視聴する端末もパソコンからタブレットやスマホへと広まり、場所を選ばず視聴できるようになったため、ウェビナーがより身近なものとなっています。国内では、ウェビナーツールとしてzoomやマイクロソフトが提供するmicrosoft teamsなどのツールが広く活用されています。
日本におけるウェビナーの浸透
アメリカに比べて日本におけるウェビナーの浸透が一歩遅れた原因として、日本では企業が東京などの大都市に集中していること、地方の顧客でも新幹線や飛行機で日帰り出張が可能なことが挙げられます。また、直接会って顔を合わせる方が好まれたのも要因の1つでしょう。
しかし日本では少子高齢化が進み働き手が減少し、どの企業も人手不足で企業活動の合理化が強く求められています。このような状況下では、1社の顧客のために1人の営業マンが丸1日と数万円の交通費を費やすのは、非常に効率が悪いと言えるでしょう。
また、近郊の顧客に営業マンが訪問営業をして自社の商品やサービスを紹介する場合でも、ツールの操作方法などの説明が少し複雑なものになると、紙のパンフレットや口頭では内容を伝えるのが困難でした。自社のホームページに商品やサービスの紹介ページを掲載するのは以前からありましたが、情報伝達の手段としては限定的なものでした。
しかし、ブロードバンドの普及によって大容量の動画やビデオがいつでもオンデマンド配信できるようになると、動画を用いた情報発信という新しい情報伝達手段が出現し、それによってウェビナーという形態が普及し始めました。
日本でも企業は自社にいながらにしてより多くの顧客・ユーザーに訴求できるようになり、視聴者はどこにいても密度の高い情報を得られるようになっているのです。
株式会社ネクプロでは、10年以上に渡るウェビナー開催の実績から、初めての方でもすぐに取り組める「ウェビナーマーケティング・ウェビナー開催の基本」を以下の資料で確認できます。
ウェビナーとは?ウェブ会議・ウェブミーティングとの違い
ウェビナーとは異なり、ウェブ会議・ウェブミーティングは、ウェブを介して行う会議のことです。
インターネット回線を利用してzoomやwebexなどのツールを使いながら、時間や場所を限定せずにどこでもアクセスできることが大きなメリットです。また使用するツールによっては、マイク入力による音声だけでなく、テキストや画像を送ることも可能で、複数の拠点をまたいで会議が開催できます。
ウェブ会議・ウェブミーティングは、zoomなどのアプリケーションを利用するため、専用の機器も特に必要ないケースが多く、パソコンやスマートフォン、タブレットといった各種端末から比較的簡単に参加可能です。
現在は新型コロナウイルスの影響もあり、こうしたツールの使用頻度が上がっていますが、中にはウェブ会議だけでなくzoom飲み会やzoom座談会などに使用されているケースもあるようです。
ウェブ会議・ウェブミーティングに対して、ウェビナーとはインターネット上で行うセミナーのことを指します。
一見するとこの2つは似ていますが、ウェブ会議やウェブミーティングが比較的少人数の参加者を目的にしているのに対し、ウェビナーは多人数を対象としたセミナーを開催する目的で開催するという点で、ウェビナーとは異なります。
また、アンケートをはじめとした豊富な機能が搭載されていることもウェビナーの特徴です。そのため、ウェビナー用のツールとウェブ会議・ウェブミーティング用のツールは代替することもできますが、会議やミーティングで求められる機能がウェビナーとは異なるため、それぞれの用途に合わせて適切なツールを選ぶ必要があります。
ウェビナーの使い方は?どんな目的で使う?
情報発信・セミナー
ウェビナーとは、セミナーをオンラインにした造語から出来ているように、主にウェビナー運営者側から一方向で情報を伝える「情報発信」の役割を担うことが多いです。
そのため、主にオンラインセミナーや説明会(会社説明会・製品説明会)などに用いられることが多くあります。
ウェビナーを開催するツールによっては、ウェビナー参加者からアンケートを取ったり、質問された内容に答えることもできるため、より密接にユーザーとコミュニケーションを取ることも可能です。
マーケティング・セールス
昨今のウェビナーでは、マーケティングやセールス(営業活動)などのビジネスとしての使い方も広がりを見せています。
特定の課題や悩みを持ったユーザーに、ウェビナー上で有益な情報を提供することで自社の製品やサービスをアピールし商談のきっかけとすることで、企業と顧客との接点を最大化し収益化できます。
また、ウェビナーをマーケティングやセールスの仕組みのひとつとしておくことで、企業の業務効率化も可能です。 例えば、企業の製品説明やサービス紹介にウェビナー配信を用いることで業務を効率化できます。
顧客に毎回同じ説明をするのは営業マンのリソースを圧迫する理由のひとつ。そこで、まだ自社の商品やサービスのことを詳しく知らない見込み顧客をウェビナーに参加し、集まった大勢のユーザーに対してウェビナー上で説明することで一度の商談で見込み顧客の育成が可能となります。
このように、ウェビナーで商品・サービスへの理解を深めるような、対面とオンラインの営業手法を組み合わせることで、営業マンの手間を減らしながら営業力を強めることが可能です。
株式会社ネクプロでは、10年以上に渡るウェビナー開催の実績から、初めての方でもすぐに取り組める「ウェビナーマーケティング・ウェビナー開催の基本」を以下の資料で確認できます。
研修・勉強会
研修や勉強会などにもウェビナーは非常にマッチしていると言えます。
その理由は、開催の手間や時間を大幅に削減できるから。
営業活動やセールスなどの直接売り上げに繋がる部分はどうしても属人的になってしまいます。そのため、直接売り上げには繋がらなくとも会社運営で必須となる「採用」や「研修」などでウェビナーを多く利用する企業が多くあります。
開催する際は、リアルタイムで配信をする「ライブ配信型」と録画した動画を配信する「アーカイブ配信型」の2つ分かれ、もし工数やコストを最低限に抑えて実施する場合は事前に話す内容を録画・編集するアーカイブ型配信を選ぶことで、失敗なくクオリティーの高いウェビナーを実施できます。
採用活動に利用する際も、採用担当者の時間を割かずに説明会の実施ができ、それらのデータを活用することで、説明会だけでなくオンライン面接に利用したり、内定者への研修にも使用できます。
このように、ウェビナーの活用は「動画の記録」や「配信」といった、情報発信とコミュニケーションの両方を実現できる手段であるため、これ以外にも様々な面で利用されています。
次の項では、実際にどんな場面でウェビナーが利用されているのか。より詳しいウェビナーの代表的な用途4つを紹介します。
ウェビナーの用途は?代表的な用途4つ
1.説明会
ウェビナーの用途の1つ目は、自社の製品やサービスの説明会をウェビナーで実施することです。
自社単独の説明会によるプロモーションは、詳細に商品やサービスのセールスポイントを伝えることができ、購買につなげることができます。しかし、特に中小企業にとってオフラインセミナーや展示会の開催コストは決して安いものではありません。
そこで、ウェビナーであれば低コストで開催できます。1日に何度も開催できるうえに、地域を問わずに参加者を募ることができるので、オフラインセミナーよりも多くのユーザーにアプローチ可能です。
2.オンライン展示会
ウェビナーの用途2つ目は、オンライン展示会としてウェビナーを利用するケースです。リアル開催の展示会の場合、会場に多くのブースが出展されており、気になったサービスや会社のブースに訪れて説明を受るのが一般的です。 一方、オンライン展示会の場合は以下のようなフローで参加することが多いでしょう。 1.参加者専用サイト・ページに入室 2.気になった会社のサービスを見つける 3.会社のサービス資料をDLしたり、ウェビナーに参加し説明を受けるオンライン展示会では、ウェビナー参加によって顧客との接点を作るだけでなく、Webサイトと連携することで資料ダウンロードによるリード獲得も可能です。
3.株主総会
株主総会は自社のファンを作るために絶好の機会です。 演出の凝った特色のある株主総会をウェビナーで同時に配信すれば、株主に対するアピールを強化できます遠方にいる株主が参加できるだけでなく、ウェビナー録画を何度も見てもらうことによって、会社の方針をより理解してもらうことも可能です。
4.シンポジウム
ウェビナーの4つ目の用途は、シンポジウムとして利用されるケースです。 シンポジウムとは、ひとつの問題や課題に対して複数人で議論・討論をする意見交換の会です。主に学会や学術機関の研究成果の発表などで「シンポジウム」という言葉が使われることが多いです。 シンポジウムを行う上で、ウェビナーを利用するメリットは主に2つ。
1.遠方からでも参加できる
2.録画できることで議事録作成の負担が少ない
昨今の新型肺炎もあり、オンライン上でシンポジウムを行う組織が増えており、遠方からの移動・宿泊費用がかからないことからコストを抑える目的でオンラインのシンポジウムの実施が増えています。
ウェビナーの配信の方法とは?主な配信種類2つ
ここでは、ウェビナーのライブ配信と録画配信について解説します。
1.ライブ配信
ライブ配信は、ウェビナーを開催する日時を決めて動画をリアルタイムで配信する方法です。ライブ配信では、ウェビナーの速報性と臨場感に富み、質疑応答ができるなど、会場で開催するオフラインセミナーと同等の臨場感があります。
参加者も、会場型のセミナーでは多くの人の前で手を挙げて質問するのは少々勇気がいることでも、ウェビナーならチャット機能を使って気軽に講師に質問できます。また、参加者からアンケートを集めて参加者の理解度を知ることができます。
ウェビナー開催者も参加者の反応を見ながらウェビナーを進行でき、双方向のインタラクティブなコミュニケーションによってコンテンツの理解度を深めることができます。
画面上でエクセル、ワード、パワーポイントなどの資料を共有しながら、ウェビナー開催者がどこを説明しているかを示すことで円滑な意思疎通が図れます。さらに、ウェビナーツールによっては開いている資料の画面を貼り付けたり、書き込みしたりしながら共有することもできます。
2.録画配信(アーカイブ配信)
録画配信は、あらかじめ撮影したウェビナーや動画を編集し、配信します。 録画配信には主に「オンデマンド配信」と「ダウンロード配信」の2種類があります。
オンデマンド配信
オンデマンド配信とは、(on-demand)の「要求に応じて」という意味からあるように視聴者の要求に応じて動画配信ができる仕様を指します。身近な例で言えば動画配信プラットフォームのYouTubeはオンデマンド配信サービスと言えます。 一般的なオンデマンド配信サービスは種別に分けられた動画群の中から、ユーザーの視聴したい動画が視聴されます。そこで視聴者は24時間いつでも配信されている動画を視聴でき、繰り返し再生することで理解度を深めることができます。
つまり、特定のテーマについてオンデマンド配信のウェビナーで専門的な内容を学習したり、難易度の高い内容のレクチャーを受けたり、商品の取り扱い説明を学ぶことなどに向いているでしょう。
オンデマンド配信をするメリットは以下の3つです。 1.視聴者が何度も見れるため理解度を高くできる 2.録画したウェビナーを編集できるため高いクオリティーを維持できる 3.視聴データを元に内容をブラッシュアップできる ウェビナーを配信する企業にとっても、録画したものにテロップを入れたり、スライドショーや効果音を付け加えたりしてコンテンツを分かりやすく充実したものにすることができ、ウェビナー視聴者の満足度や集客率を向上させることができます。 また、ウェビナー視聴者のアンケートなどの反応を見て動画の内容を見直し、ブラッシュアップすればウェビナーコンテンツの質の継続的な改善にもつながります。この場合、視聴データを詳細に記録できるツールが必要となるため、注意が必要です。
ダウンロード配信
ダウンロードは配信とは、ユーザーが動画そのものをダウンロードした後に閲覧できる配信方式です。
音楽サブスクサービスで聴きたい音楽をダウンロードさせる仕組みが代表的です。
ダウンロード配信のメリットは、ユーザーが動画をダウンロードする際に、企業が営業やマーケティング必要な情報を求められること。魅力的な動画コンテンツを作り、それをダウンロードさせることで見込み顧客を獲得できます。
一方、ダウンロードにはユーザー側でダウンロードする際にデータ保存に容量が必要となるため、容量が埋まってしまっているユーザーの場合ダウンロードができない恐れがあります。
ウェビナーを開催するメリット4つ
ウェビナーには多くのメリットがありますが、ここでは5つのメリットをご紹介します。
場所や時間に関係なくセミナーを開催できる
ウェビナーは、インターネット環境さえあれば、場所を問わずに開催できます。日本全国はもとより海外にいる人も参加できます。
今まで距離的な問題で参加できなかった人が、移動の労力や交通費・宿泊費の負担なしで参加できるので、幅広い層から集客が可能です。
ただし、ウェビナーの開催にあたっては、集客を積極的に行わなければ成功しません。そこで、具体的にどうやって集客をするかというと、以下の3つの方法が考えられます。
自社ホームページでの集客
1つ目は自社ホームページでの集客です。自社のホームページを訪れる人は自社の商品やサービスに興味がある人なので、より情報量の多い動画コンテンツを見てくれることが期待できます。
自社のSNSでの集客
2つ目は自社のSNSアカウントです。最近ではSNSの拡散力に着目して積極的にSNSで情報発信する企業が増えてきました。SNSで情報が広まることによって広範囲にわたって訴求することができます。
メールマガジンでの集客
3つ目はメールマガジンです。過去に問い合わせのあった人や名刺交換をした人、商品やサービスのユーザー登録をした人などにメールマガジンを送ってウェビナーを紹介します。
ウェビナーは対面セミナーと比較してコストが抑えられる
ウェビナーは会場開催型のセミナーと比べてコストを低く抑えることができます。その理由は3つ挙げられます。
会場のレンタル料が掛からない
1つ目は、会場のレンタル料が掛からないことです。貸し会場でセミナーを開催する場合は一定以上の人員収容ができる会場を借りる必要があり、貸し会場が大きくなればレンタル料もかさみます。
ウェビナーはインターネットにつながっていて撮影できる空間さえあれば済みますので、大きな会場は不要です。
主催者、参加者の交通費や宿泊費が掛からない
2つ目は、主催者、参加者の交通費や宿泊費が掛からないことです。遠方で開催する場合、あるいは遠方から会場にやって来る場合、交通費や宿泊費は無視できない出費です。
ウェビナーならそのような心配はなく、主催者も参加者も自分の都合の良い場所で開催・参加が可能です。
1度録画すれば何回でも配信できる
3つ目は、1度録画すれば何回でも配信できることです。会場型のセミナーを複数回開催するとなれば主催者はそのたびごとに会場に赴かねばならず、講師を何回も招かなければなりません。
ウェビナーであればそのような人件費も掛からず、視聴者は自分の都合のよいときにいつでも見ることができます。
ウェビナーは対面のセミナーと比較して運営の手間が省ける
ウェビナーは準備や運営の手間が省けます。会場開催型のセミナーは、会場を予約して関係者の日程を調整し、当日は受付、案内、資料配布を行い、開催後は撤去や片付けなど、準備に何人もの運営スタッフが必要なため何回も開催するのは困難です。
一方、ウェビナーなら会場の手配も要らず、インターネット上で一元的に受付、案内、資料配布を行うことができ、会場の片付けも不要で、少人数で運営可能でき、最小限のコストと手間で何回でも開催できます。
会場開催型のセミナーは都心で開かれることが多く、遠方で開催する場合はその都度会場を押さえて運営スタッフが遠方に出向いて設営する必要がありますが、ウェビナーはその手間がなく、会社にいながらにして日本全国はもとより、ひいては海外へも配信が可能です。
録画をコンテンツとして蓄積できる会場開催型のセミナーは終わってしまえば何も残らず、参加できなかった人は興味のあったことを聞きそびれてしまう可能性もあり、開催する側にとってもターゲットを逃して機会損失を招きます。
その点ウェビナーは1度開催したものを録画し、Webサイト上にアップロードしておけば、参加できなかった人が後から見たり、参加した人でも繰り返し見たりすることができます。そのため、Web上にウェビナーの録画を保存しておくことで同じ内容のセミナーを繰り返し行う必要がなくなります。
ウェビナーを通じてユーザーや顧客にとって有益な情報を蓄積し発信し続けていれば、ロイヤルティーが高まり、リピーターや新規顧客の増加が期待できます。
その結果、会社のブランド価値が上がり、価格競争に巻き込まれず、価格が高くても継続的に購入してもらえるようになります。ウェビナーを定期的に開催し、その録画を逐次蓄積・更新していくことで新たな提案を発信することができ、より多くの人に向けて自社の価値を訴求することができます。
ウェビナーで得た参加者の見込み顧客にし易い
ウェビナーは開催後に開催者と参加者が連絡を取り合いやすく、参加者の顧客化が容易です。ウェビナー参加者は自社の商品やサービスに強い興味を持っている潜在顧客なので、ウェビナー上で製品やサービスを実演して見せることにより、さらなる関心を集める効果があります。
ライブ配信であれば、質疑応答の時間に参加者がチャット機能を使ってリアルタイムで対話を行うことで関係を醸成でき、録画配信であれば問い合わせ先を画面上に表示しておくことで顧客と企業の接点を保持することができます。ウェビナーは企業と顧客を結ぶ架け橋にもなり得るのです。
ウェビナーのデメリットはある?
ウェビナーには豊富なメリットがある一方でデメリットもあります。以下でウェビナーのデメリットを解説します。
ウェビナーはインターネット環境がなければ利用できない
ウェビナーとは、インターネットを介して配信されるゼミナーであるため、当然のことながらインターネット環境がなければ利用できません。また、配信者側、視聴者側のどちらかの回線環境が悪いと、途中で動画が止まってしまうこともあります。
パソコンなら光回線、スマホなら最低でも4Gが必須です。インターネット環境は広く行き渡っているので通常は問題ないと思われますが、何らかの原因でインターネットに接続できないトラブルが起きたらウェビナーの配信・参加ができません。
ウェビナー配信用のツールが必要
ウェビナーを配信するにあたってはウェビナー配信用の専用ツールが必要になります。講師が話している様子を配信するのはもちろん、作成した資料を共有や動画の挿入機能、質疑応答のためにチャット機能、アンケート機能など、ウェビナーの開催内容や形式に応じてさまざまな機能が必要となります。
昨今はさまざまなツールがウェビナーサービス会社から提供されていますので、ウェビナー配信する内容や規模に応じて選ぶことができます。選ぶ際は、機能面の他にも、料金、回線の安定性、サポート体制などを加味して選ぶとよいでしょう。
ウェビナーを開催するポイントや注意点
ここではウェビナーを開催する際のポイントや注意点を5つ紹介します。
ウェビナーとはインターネットに慣れない層がターゲットの場合は相性が悪い
インターネットに接続できる環境があれば参加が容易であるメリットを持つウェビナーですが、インターネットに慣れない層がターゲットの場合は相性が悪いという問題点があります。
日常的にスマートフォンやPCを利用してインターネットを使用している層であれば問題はありませんが、インターネットに慣れない層に対しては告知そのものが届きにくく、届いたとしてもやり方が分からず、敬遠されてしまいます。
このため、告知の際には分かりやすい参加手順を提示しましょう。特に、インターネットに慣れないユーザーにとってはフォームの入力は負担が大きい操作になり、入力が複雑だと離脱される可能性がありますので配慮が必要です。
機能やサポートは有料ツールの方が豊富
有料ツールには映像や音声の質、インターネット回線の安定性が高く、映像が乱れにくいメリットがあります。機能やサポートも充実しており、問題発生時は緊急時でも即時対応してくれるケースが一般的です。「ツールを扱うには社員のITリテラシーが低い」などの悩みを持つ場合は、カスタマーサポートを受けられる有料ツールを導入した方がよいでしょう。
無料ツールはコストが抑えられるので魅力的ではありますが、ただ配信ができれば良いという場合以外にはおすすめしません。音質や画質が悪かったり、機能も充実していなかったりと使い勝手が悪く、サポートが受けられないケースも多くあります。また、サポートを受けられてもメールのみでの対応と、限定的な対応である場合が多く、緊急時にはサポートを受けられない可能性が高いのです。
したがって、無料ツールを使う場合は社外向けのウェビナーではなく、社内の比較的カジュアルなミーティングなど、限定された人で使用するのが良いでしょう。
事前準備や練習のないウェビナーは失敗する
ウェビナーの良くある失敗として、事前準備や練習が足りていないケースが挙げられます。配信がスムーズに行われなかったり、発表者が緊張して言葉に詰まり伝えたい内容が伝えられなかったりした場合、自社イメージは崩れてしまいます。
また、インターネット配信で問題になりやすいのが音割れや画質の悪さです。音が悪く、聞きづらいと内容が頭に入ってこないだけでなく、視聴自体がストレスになり参加者が離脱する要因になります。
さらに、発表者は話し方にも注意が必要です。小声でボソボソと喋ったり、緊張して早口になったりすると、内容が聞き取れないことが参加者のストレスになり、離脱の一因となります。発表者は台本を一字一句覚えるよりも、伝えるべき内容をしっかり覚えることを優先させましょう。
このような失敗は、リハーサルをすることでなくすことができます。リハーサルではスライドと台本を確認するだけではなく、発表者が交代するタイミングや参加者と双方向コミュニケーションをとるタイミングなど、想定される技術的な問題を事前に解消しておきましょう。
スムーズに進行するように、ウェビナー開催日から1週間前から数日前までに通しのリハーサルで準備しておくことをおすすめします。
参加者の気持ちは冷めているという前提で実施することが大事
ウェビナーは参加のハードルが低いですが、離脱のハードルも低いため、熱心な参加者は滅多にいないと考えるべきです。そこで重要なのが参加者を惹きつけるコンテンツ、演出を用意することです。
ウェビナー参加者は、何かしらの利益が得られることを期待して参加しています。そのため、参加者は最初からセールスをされるためにウェビナーを見たいわけではないことを理解しておく必要があります。
セールスに特化したウェビナーではなく、顧客と信頼関係を構築するようなコンテンツを作ることで、将来に開催するウェビナー参加者の増加やSNSなどでの口コミの発生も期待しやすくなります。
目標を具体的に設定しないままウェビナーを開催しても、大きな効果が得られません。ウェビナーを開催する際は定量的な目標を定めて、どの効果を狙って開催するのか目的を明確にし、PDCAサイクルを回しながらより良いウェビナーにしていく必要があります。
目標を具体的にするには、リードナーチャリングのプロセスを設定し、見込み顧客が自社を初めて知ってから最初の成約までの各段階に対してウェビナーをあてはめる手法が有効です。プロセスを設定することで、自社の理解を深めることが目標のウェビナーや、商品理解を深めることが目標のウェビナーなど開催の目標を明確化できます。
アンケートは、数値化した目標の達成状況を確認するのに有効なツールです。ウェビナーで参加者へのアンケートフォームを設置することで、参加者のニーズやリードナーチャリングの達成具合などを把握することができます。
ウェビナー開催の手順や方法を解説
では実際にウェビナーを開催するときの手順と方法を確認してみましょう。
ウェビナーの目的・目標・ターゲットを決めることが大事
ウェビナーを開催するためには、まずウェビナーの目的・目標・ターゲットを決めましょう。ウェビナーを通して何を伝えたいかを考えるにあたって、より効果を高めるためにはターゲットを定める必要があります。若者向けに高齢層のコンテンツを届けてもあまり人気がでないように、届ける内容と想定ユーザーを上手くリンクさせて考える必要があります。
また、単に「見込み客」といってもその内容はさまざまです。例えば、サービスの想起度が高いものの自社に興味が無い層なのか、サービスへの興味関心は薄いものの自社への想起度は高い会社であるのかなど、いくつかのケースが考えられます。そのため、マトリックス図などを使って、あらかじめユーザーニーズをまとめてみると良いでしょう。
そして、ウェビナーを開催する「目的」によってマッチする内容も異なります。新商品の発表会・オンラインセミナー・社内研修など、ウェビナーの内容は色々あります。何のために開催するのかという「目的」が明確になることで、内容や開催時期、進め方が自ずと決まっていくでしょう。
逆に、ここで目的がブレてしまうと単にウェビナーを開催することだけで終わってしまい、結果につながらないはずです。ターゲットやゴールは具体的に定めるよう注意しましょう。
ウェビナーのコンテンツ内容を決めることが重要
次に、ウェビナーのコンテンツ内容を決めていきます。コンテンツの内容は、前のステップで決めた目的とターゲット層に合わせて形づくっていきましょう。
例えば、セミナー後の問い合わせ件数を増やすのが目的であれば、セミナーで良質なノウハウを提供した後、さらに詳しい内容が掲載されたebookを無料DLできるといった内容が効果的でしょう。
その他、購買意欲を高めるのであれば実際に商品を使っている状況を見せるなどの構成にするのもおすすめです。まずは目的を起点にして、どのような流れで結果に繋げるかを考えてみましょう。
ウェビナーの参加者を集客することが成功のポイント
ウェビナーで配信するコンテンツの内容が固まったら、いよいよユーザーの集客を行います。ウェビナーの集客方法は主に二つの方法があります。
一つ目は情報サイトに登録する方法です。こうしたサイトに流入するユーザーの多くはすでに課題が顕在化しているため、より確度の高いユーザーを獲得できるでしょう。
二つ目は自社でプロモーションを行って集客する方法です。SNSや各種広告、オウンドメディアからの自然検索流入で集客する方法などが挙げられます。
特にSNSの中でも拡散性の高い媒体を活用すれば、場合によってはかなりの流入が期待できます。ターゲット層にリーチするためにはどのような媒体を活用するのが適切か、よく考えてみましょう。
ウェビナーとは当日の役割分担を決めることが重要
ウェビナー開催当日の役割分担をしておくことも大切です。例えば、講師・カメラマン・音声担当・操作担当・Q&Aの回答担当といった風に分けられます。中でも操作担当者は大切で、不具合が生じたときに素早く対処できる必要があります。開催前にはテストとして社内でプレウェビナーを実施してみるのもいいかもしれません。
台本や絵コンテを作成しておくことが大事
ウェビナーの配信で失敗しないように、台本や絵コンテを用意してリハーサルしておくと良いでしょう。特に外部から講師を招くようなケースでは、自社が想定しているものと講師が想定している内容にズレが生じがちです。
しかし、台本などのガイド的なものがあれば、そういった認識のズレを防ぐことができます。ただし、台本を使って練習するときは台本を暗記するのではなく、あくまで内容を覚えることに注力しましょう。
ウェビナーツールの使い方をマスターするのが基本
ウェビナーの開催をする前に、使うウェビナーツールの使い方をマスターしておくことも忘れてはならないポイントです。
配信にトラブルはつきものですが、避けられるべきものは避けておくのがベターです。配信中の中断や遅延があまりにも頻繁に起きるようだと、会社の印象悪化にもつながりかねません。
また、ウェビナーの効果を最大化するためには、各種機能を使いこなすことが大切です。しかしウェビナーの機能が簡単に使えるものであっても、ぶっつけ本番ではうまくいかない可能性もあります。
タイミングよく資料を見せたり、チャットでコミュニケーションを図ったりできるよう、ウェビナーツールの扱い方をよく理解しておきましょう。
参加者にリマインドメールを送信して参加率を上げる
参加者へのリマインドメールも忘れずに行いましょう。ウェビナーは手軽に参加や申し込みができる反面、どうしても忘れてしまいがちです。そのため、参加一週間前・三日前・前日といったように、何度かに分けてユーザーの離脱を招かないよう注意しましょう。
ウェビナーツールの中には、メールを一斉送信できる機能が搭載されているものもあります。より効率化を図りたい方はそういった運用面の機能も確認しておくと安心です。
ウェビナーの質を高める方法5つ|成功のコツ
ウェビナーを開催するなら、質の高いものを配信して、より多くの成果を獲得したいと考えることが重要です。
しかし、いきなり質の高いウェビナーを開催しようと思っても、ハイクオリティなウェビナーとはどういうものか、何から始めれば良いのか分かりません。とくにウェビナーとは何が大事か分からない方にとっては、非常に難しい課題と言えます。
そこで、どうすれば質の高いウェビナーを開催できるのか、ウェビナーの質を高める方法やポイントをご紹介します。
ウェビナーは経験を積むことが大事
ハイクオリティなウェビナーとは、まず何よりも経験を積むことです。特にライブ配信の場合、当日、急なトラブルが生じたときの対応力は、ウェビナーの経験量に比例します。どのようなトラブルが起こるのか、事前に想定していても、想定外のことが起こることがあります。そのため、どのような問題が発生するのかは、経験を積むことによって知るのが一番です。
またトラブルを経験することで、次に同じような問題が生じたときに冷静に対応することができます。トラブルが生じたときにあわててしまうと、参加者に与えるイメージが低下してしまいます。トラブルが起こっても参加者へ与える印象を良くするためには、冷静に対応する姿を見せなければなりません。
ウェビナー後はアンケートを実施しよう
顧客に寄り添う良いウェビナーとは、ウェビナー後に参加者に対してアンケートを実施するウェビナーです。
「大いに満足」「まあまあ満足」「普通」「少し不満」「大いに不満」などの選択肢でウェビナーの内容について評価してもらい、また不満がある場合は何が不満なのか、具体的に記載してもらうことで改善点が見つかります。開催側では気付かない欠点や問題点は第三者に指摘してもらうのが一番です。
また良かった点にについての質問項目も設けましょう。良かった点は基本的には変更せず、そのまま継続したほうが良いからです。良かったところを把握せずに変更してしまうと、最悪の場合、質を高めるどころか低めてしまいます。
他社のウェビナーに参加して競合調査をする
ハイクオリティなウェビナーとは、他社のウェビナーに参加して開催側ではなく参加者側の目線に立ってみることで実現可能です。しかし競合他社のウェビナーは同業であることから参加を断られることが多いので注意しましょう。大抵は申し込みフォームに断りがあるはずです。
業界や扱う商材の異なる他社のウェビナーを見ても、何のためにもならないと思うかもしれません。しかしたとえ同業ではなかったとしても、他社のウェビナーから学ぶべきものがたくさんあるはずです。
ウェビナー全般にいえる質の高いウェビナーのポイントがあります。例えば、コンテンツの構成やアンケートの設計、講師の話術など、業界が異なっても共通する部分があります。
また、単純にウェビナーに参加することで、その会社のサービスや製品に対して新たな発見があるかもしれません。導入を検討しているサービスや今現在利用しているツールなどのウェビナーに参加することで、業務効率を改善する方法や見つかるかもしれません。
利用者の立場としてサービスや製品の詳細を調べながら、同時にウェビナーの勉強ができて一石二鳥といえます。
ウェビナー動画を見返して配信内容をブラッシュアップする
ハイクオリティなウェビナーとは、コンテンツの内容は定期的にブラッシュアップして構築できます。
アンケートの内容を踏まえて改善するだけでなく、例えば実際に顧客の声を聞いている営業担当者から現場の様子を聞いて、コンテンツに反映させると良いでしょう。「最近~~の機能の評価が高い」「〇〇の課題を抱えている顧客が多い」などの情報を共有してもらえれば、ウェビナーの内容に活かすことができます。
また、逆にウェビナーの参加者のニーズを営業担当者に共有することで、営業でのクロージングを改善できる可能性があります。
特にウェビナーの担当者と営業担当者が別の部署で関わりが薄い場合は、意識して積極的に協力すべきです。ウェビナーを営業に活かし、営業をウェビナーに活かすことで相乗効果が生まれます。
ウェビナー開催が不安な時は配信サポートを受けてる
ハイクオリティなウェビナーとは、ウェビナーツールの提供会社やイベント運営会社などで配信サポートの提供を受けることで実現可能です。配信サポートはウェビナーの経験や知識が豊富な専門のスタッフよる運営支援を受けることができます。
ウェビナーの質を高めるには経験を積む必要がありますが、配信サポートを受ければ未経験の場合でも質の高いウェビナーを開催することができるでしょう。
もちろんコストが掛かりますが、コア業務をこなしながら余裕のない中で慣れないウェビナーの用意をして思わしくない結果になるよりも、コストを掛けて結果につながるウェビナーを開催することをおすすめします。
またサポートを受ける場合でもウェビナー経験値は貯まります。自力でできるようになるには時間が掛かるかもしれませんが、効率よく、結果を出しながら上達するならサポートを受けるのが良いでしょう。
おすすめのウェビナーツール5選
ウェビナーを開催するためには、さまざまな手順やコツが必要です。はじめてウェビナー開催を試みる場合はとくに、何から手をつけていいのか分からない方もいるでしょう。
ウェビナー開催をお考えの方は、必要な機能やノウハウを提供しサポートする、ウェビナーツールの活用がおすすめです。ここでは、おすすめのウェビナーツールを5つ紹介します。
1.ネクプロ
ネクプロは、商談創出に特化したウェビナー&動画配信サイトのプラットフォームです。
申込・メール配信・アンケート・行動分析など、ウェビナーに必要な機能はネクプロひとつで実現できます。
安心・安全のセキュリティを導入しており、小規模から大規模のウェビナーで利用可能です。
「ウェビナーツールを活用したいが、どれがいいか分からない」「ウェビナーの集客数を増やし、商談につなげたい」とお考えの方は、ネクプロの利用をおすすめします。
2.zoom
Zoomウェビナーは、オンラインコミュニケーションツール「Zoom」のオプション機能です。Zoomウェビナーを活用することで、オンライン上でセミナーやイベントを開催できます。
Q&A機能、メールでのリマインダー、有料ウェビナーの開催などの機能が搭載されており、参加者情報はZoom内で一元管理が可能。
「普段からZoomを利用している」「まずはお試しでウェビナーを開催したい」とお考えの方におすすめのウェビナーツールです。
3.Bizibl
Bizibl(ビジブル)は、少人数・定期開催に特化したウェビナーツールです。オンラインセミナー後に個別相談や交流会へシームレスに繋げられるため、商談化しやすい点が魅力。
事前にアプリのインストールやアカウント作成の必要がなく、気軽に参加しやすいため、定期的なウェビナー開催にも適しています。
「少人数規模のウェビナーを開催したい」「セミナー後の商談化率を向上させたい」とお考えの方に向いているでしょう。
4.Cocripo(コクリポ)
Cocripo(コクリポ)は、とにかく簡単にウェビナーを行えることに特化したツールです。
タイトルや概要、開催日時を入力するだけで、簡単に集客ページが完成。参加者はURLをクリックするだけで簡単にウェビナーへ参加可能です。
データ管理・分析も簡単に行えるほか、アンケートや録画、オンデマンド配信など基本的な機能も搭載されています。
初めの1ヶ月間は無料で試せるので、「はじめてウェビナーを開催する」「ウェビナーがどういうものか体験したい」とお考えの方におすすめです。
5.Cisco Webex Webinars
Webixはアメリカを本拠地とするCiscoが提供するWeb会議ツールです。
Zoomと並び世界的にも利用者の多いツールのWebex Webinarsは、100以上の言語によるリアルタイム翻訳があることが大きな特徴です。
多言語に対応しており、海外の顧客への活用を想定している企業にとって使い勝手のよい機能が備わっています。
「海外の顧客もスムーズに対応したい」「普段Webexを利用している」という方におすすめです。
6.Vcube
Vcubeは、Web会議やウェビナー、営業支援などあらゆる分野を一つにしたコミュニケーションプラットフォームです。
V-CUBEセミナーでは、オンラインイベント・講習会・IRセミナー・社員教育などをオンラインで双方向に開催できます。
URLだけで簡単に参加でき、最大26,000カ所まで同時接続可能。各個人の視聴履歴をログで確認でき、分析に活かすこともできます。
7.Jストリーム
Jストリームは、ライブ配信・疑似ライブ配信・オンデマンド配信に対応している、国内最大級の動画配信プラットフォームです。
ウェビナーはもちろん、動画マーケティングや企業プロモーション、社内の情報共有や教育にも活用できます。
動画の管理・配信・効果検証に必要な機能がSaaS形式で提供されています。
ウェビナーの開催だけでなく、「動画マーケティングに力を入れたい」と考えている方は、検討してみてはいかがでしょうか。
8.AdobeConnect
Adobe Connectは、アドビ株式会社が提供するウェビナーツールです。
プレゼン資料・動画の共有からチャットやアンケート機能、申し込みページ作成、リマインド、レポート作成など、ウェビナーに必要な機能が豊富に備わっています。
小規模から大規模なウェビナーを開催でき、不適切な参加者のスクリーニングも可能。アドビ製品に馴染みのある方や、信頼できるツールを使用したい方におすすめです。
9.GigaCast
GigaCastは、ウェビナー告知からログ収集などウェビナーに必要な機能が充実したサービスです。
リアルタイム配信や疑似ライブ配信、オンデマンド配信に対応しており、いつでも高品質な映像が届けられる点が強みのひとつ。
録画セミナーの資料を後から差し替え可能なので、資料に誤りがあったり、情報を更新したい場合でも簡単に内容を差し替えられます。
視聴者画面・配信者画面のデモ動画もチェックできるので、無料体験を試す前に一度見てみるのもいいでしょう。
ウェビナーツールの選び方
参加人数やビジネスシーン、目的などによって選ぶべきツールは異なります。自社にとって適切なウェビナーツールを活用できるよう、いくつか選び方のポイントについて知っておきましょう。
ここではウェビナーツールの選び方のポイントを4つ紹介します。
またウェビナーツールの選び方と活用について、詳しく解説している記事もありますので、以下からぜひご覧ください。https://v2.nex-pro.com/library/MzA0NA==
目的にあっているか
一口にウェビナーと言っても、使用用途や目的はさまざまでしょう。まずはウェビナーの目的を明確にしておくことが前提です。
「商談につなげたい」「新商品を宣伝したい」「売上を伸ばしたい」など、目的と内容に応じて必要なツールを選びましょう。
また、ウェビナーツールは製品によって接続可能人数が異なります。ウェビナーに参加する人数や規模はどのくらいかを踏まえて、最適なツールを選ぶことが大切です。
必要な機能があるか
ウェビナーツールには、音声や動画で配信する機能のほか、さまざまな機能が搭載されていることがほとんどです。
たとえば、アンケートやメールリマインド、API連携などウェビナーに必要な機能付きのツールがおすすめです。
どのくらいの規模で開催するのか、顧客の管理や商談化までのプロセスはどうするかを明確化し、用途に応じて選ぶといいでしょう。
料金/費用感
まずは社内で予算から決定し、予算に応じてツールを選択しましょう。「高価格で機能が豊富」だからといって、そのツールが適しているとは限りません。
低価格でシンプルなものであれば、ウェビナーの開催頻度が少なく、まずは試ししたいという方もスムーズに導入できるでしょう。
反対に、本格的なウェビナー開催を検討している方は、あらゆる機能が備わったツールを選ぶことをおすすめします。
ウェビナーツールの料金プランは、「月額固定制」「従量課金制」「プリペイド制」の3つに大別されます。
それぞれのプランが向いているケースは以下の通りです。
月額固定制:開催頻度が高い、毎月の予算を固定したい
従量課金制:開催予定が少ない、予算に余裕がある
プリペイド制:一定の範囲内で予算を抑えたい
サポートが受けられるかどうか
ウェビナーツールは、サポート体制が整っているかどうかも重要です。
ウェビナーはオンライン上で実施されるので、音声や映像トラブルが発生する可能性があります。
当日すぐに対応してもらえるツールを選ぶと安心できるでしょう。
参加上限人数に気をつける
ウェビナーツールは、製品によって参加上限人数が定められています。
利用するツールやプランによって大きく異なりますが、定員1,000人のツールもあれば、50,000人まで参加できるツールもあります。
「せっかく集客をしたのに上限に達してしまった」といった事態を避けるためにも、事前にどのくらいの規模でウェビナーを開催するかは明確にしておく必要があるでしょう。
小規模なウェビナーを開催する場合は、参加上限人数が少なめのツールを利用しても問題ありません。
デモを利用して決める
ウェビナーツールは、無料トライアルを受けられる製品が多くあります。
どのツールを使用すべきか分からない場合や、いくつかの製品で迷っているときは、デモ版を使用して比較検討するといいでしょう。
いくら機能が充実していたとしても、UIやUXが複雑で操作性が低い場合、ウェビナーの運用に影響が出てしまいます。
実際の使い勝手はどうか、必要な機能は活用できているかを確認してみましょう。
ウェビナー活用事例
ウェビナーを活用することでどのようなことができるのかイメージが湧かない方もいるでしょう。
ここでは、ネクプロによるウェビナーの活用事例を紹介しながら、ウェビナーで実現できる事例を紹介します。
株式会社マイナビ
株式会社マイナビ様は、求人・進学・ニュースなどの総合情報サービスを展開する大手人材広告企業です。
これまで定期的にオフラインでのセミナーを実施していましたが、新しい取り組みとして、「ネクプロ」を利用した150名規模のウェビナーを開催しました。
参加者管理やアンケート、申込サイト作成をはじめとした豊富な機能が用意されているので、オフラインセミナーからウェビナーへの切り替えがスムーズに行えるでしょう。
またネクプロにはライブ配信・オンデマンド配信のほか、疑似ライブ配信機能も搭載されています。ウェビナーを自動化し、チャットなどのコミュニケーション部分はリアルタイムで実行できるので、定期的なウェビナー開催にも有効です。
電子機器メーカー
電子機器メーカーA社様では、1年に1度行われる大規模展示会において、Webイベントとして約50セッションの分科会を同時に中継しました。
その結果、オフライン会場の参加者は1,500人であったのに対し、Webイベントは2,000人の集客に成功した事例があります。
またアンケートの回答数を増やすことを課題としていましたが、ネクプロの導入により回答数が大幅にアップ。
さらに、各セッションの映像をアーカイブ動画として提供することで、当日参加できなかった見込み顧客に対しても継続的にアプローチすることができました。
実験機器メーカー
実験機器メーカーB社様では、製品のデジタルコンテンツが分散していることから、必要な情報にアクセスしにくい点を課題としていました。
そこでネクプロを活用してコンテンツをまとめ、ユーザーの閲覧履歴からランキング化される仕組みを構築。
情報が1ヶ所に集約されることで、営業担当者もスムーズにアクセスできるようになりました。
また動画配信だけでなく、ライブ配信によるウェビナーも開催。質疑応答をリアルタイムにできることで、顧客の満足度向上にもつながっています。
さらにネクプロで取得したデータをCRMと連携させて、マーケティングに最大限活用することで、ユーザーのニーズを把握し適切にアプローチできるようになりました。
ウェビナーでよくある質問
ウェビナーを実施するにあたってよくある質問をまとめました。
ウェビナー参加者には顔出しをお願いするべき?
ウェビナーの準備はどれくらい時間がかかる?
リアルウェビナーのリスクはある?
ここでは上記3つをそれぞれ解説します。
ウェビナー参加者には顔出しをお願いするべき?
参加者に顔出しをしてもらうことで、双方の信頼関係が生まれやすくなるほか、実際に参加者の反応を見て進行しやすくなる点がメリットです。
しかし、そもそもウェビナー参加者は「顔出しをしたくない」と考えている方が多い傾向にあります。
理由としては「身だしなみを整えるのが面倒」「家族や子どもが映り込みそう」「リラックスして視聴したい」「録画されるのが嫌」などが挙げられます。
そのため、どうしても顔出ししてほしい場合は、ウェビナー申し込み時点でアナウンスしておく必要があるでしょう。マスク着用可にする、フィルターやバーチャル背景を案内するのも手です。
ウェビナーの準備はどれくらい時間がかかる?
企画から開催までの時間は、企業やウェビナーの規模にもよるため一概には言えませんが、規模が大きいほど時間を要します。準備は早めに始めるに越したことはありません。
ウェビナー開催予定日から各プロセスの着手時期を逆算し、どのくらいの準備期間が必要なのかスケジュールを立ててみましょう。
また一からスケジュール調整をするには、どのような準備が必要かがわからない人が大半です。ウェビナーツールの運用サポートで、スケジュールや準備について相談するのもよいでしょう。
リアルウェビナーのリスクはある?
リアルウェビナーは、ウェビナーとリアルセミナーを組み合わせたハイブリッド型のウェビナーのことを指します。
リアル会場とオンライン配信の両方で準備が必要になるので、コストが増えてしまいがちです。コストや開催の労力に見合った集客効果が見込めるのかを慎重に検討しておかなければなりません。
また会場で直接セミナーを受けている参加者に比べると、画面越しで距離感のある参加者に疎外感を与えてしまう可能性もあります。
そのため、オンラインの参加者にも集中して受講してもらうための工夫が必要です。
ウェビナーとは|ウェビナー基本情報のまとめ
ウェビナーとは、ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を組み合わせた言葉で、動画を使ってセミナーなどをオンライン上で実施・配信することを意味します。ウェビナーは、インタラクティブな双方向性のあるコミュニケーションがとれる点でWebミーティングと同じですが、ウェビナーの場合は、人数が多い大規模なセミナーの配信などに向いているのが特徴です。
ウェビナーはオンラインで実施するため、会場コストや人件費、移動コストなどを抑えて開催でき、国内外のどこからからでも集客、参加可能です。ウェビナーツールは、参加者情報のリストや質疑応答、アンケートなどにも対応しており、企業のマーケティングにも役立ちます。ただし、ウェビナーは出席者が途中離脱しやすく、配信トラブルの可能性があるため、ウェビナーを開催する主催者側がしっかりと対策をとってからウェビナーを行うことが重要です。
ネクプロでは、CMSとの連携や配信トラブルにも対応しているため、ハイクオリティなウェビナーとは何かを理解し、企業のマーケティング活動を安心して推進できます。ぜひご活用ください。
ウェビナーを配信するならネクプロはいかがですか?
最後に弊社が提供するウェビナーツール「ネクプロ」をご紹介します。ネクプロは大企業での採用実績も多く、管理IDが30万以上と、多くのユーザー様にご利用いただけているウェビナーツールです。
ウェビナーを配信する上で心配な配信データ量を、ユーザーの回線の状況によって変えることで、配信画像の途切れを防ぎます。また、会場開催型のセミナーとウェビナーを同時に実施するのに最適な機能を用意していますので、初めてウェビナーに挑戦するという方にも使いやすく設計しております。
さらに、ウェビナーを録画し、アーカイブ化することで、オウンドメディアとしても活用することが可能です。セミナー配信のみならず、申し込み受付、会員管理、分析・レポートを一元的に行うことも可能で、ネクプロ1つでウェビナーが完結します。
ウェビナーツールの導入を検討されている方は、ネクプロの導入をぜひご検討ください。詳しくはこちらをご覧ください。